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最先端の異方性導電膜(ACF)実装をサポートするデクセリアルズの分析技術

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分析サポート

デクセリアルズが行っている異方性導電膜(以下、ACF)に関係する分析・解析フローが以下となります。それぞれの項目について詳しく説明していきます。

外観の確認

最初に、全体的なチェックとして、外見上の異常がないかを確かめます。外観の状態は、以後の分析プランを考える上で、重要な情報を与えてくれます。圧着前のACFについては、製品に気泡や保護フィルムの剥離、劣化など異常が起こっていないかを観察します。また、圧着後のサンプルについては金属顕微鏡などを用いて観察し、ACFの樹脂の中にボイド(空隙)がないか、異物は混入していないか、圧痕は正常か、導電粒子の分散状態は正常かなどさまざまな視点で外観を確認します。外観チェック後、原因究明と問題解決のための分析プランを組み立てます。

反応率の測定

反応率の測定は、接着剤の分析における基本的な分析のひとつです。ここで加熱・加圧によって適正にACFが接着されたかを確認します。ACFに使用される熱硬化性樹脂にはエポキシタイプとアクリルタイプがありますが、いずれの場合も加熱によって想定通りの硬化反応をしているかを、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて赤外線の吸収率を測ることで測定します。反応率が想定以下だった場合には、何らかの原因で硬化に必要な熱エネルギーが不足していたことになります。

断面観察

断面観察では、主に端子の接続状態を確認します。導電粒子を介して端子に接続している部分をグラインダーで慎重に削り、断面に現れた導電粒子の詳しい状態をチェックします。端子と基板に挟まれている粒子が正しく変形し、導電しているか、端子間の粒子は絶縁状態を保っているか確認します。なお、最新のACFは、粒子径が3ミクロン以下となるため、粒子の断面を適切に観察するためには、正確かつ丁寧に断面をカットするスキルも必要となります。

接着力の測定

接着力の測定は、ACFが想定どおりの力で部品同士を接着しているかを確認するためのものです。ガラス基板にICを接続する「COG(Chip On Glass)実装」では水平方向(剪断方向)に、ガラス基板にフレキシブルプリント回路を接続する「FOG(Film On Glass)実装」では水平方向と、垂直方向それぞれについて力を加えながら、接着力を測定します。同時に破壊モード(どういった状態で破壊されるか)についても確認を行い、接着力とあわせて原因推定の材料としています。

異物分析

ACFに限らず接着材料の接着後に発生する最も多いトラブルは、異物の混入です。異物には有機物、無機物など種類があり、その解析のために、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)による有機物の分析、走査型電子顕微鏡(SEM)や、蛍光X線分析装置(EDX)による無機物の分析などを実施しています。異物の成分を明らかにすることで異物の由来を突き止め、原因材料や工程の特定の証左としています。

保存状態の確認

デクセリアルズが多品種を扱っている熱硬化タイプのACFは、常温に放置しただけで硬化反応が進む接着フィルムです。そのため、使用前まで規定の温度環境下での保管が必要で、適切に保管されることで使用時にその性能を100パーセント発揮します。そこでお客さまから何らかのトラブルの声が寄せられた際は、ACFの保管状態が適正であったか、または保管中に何らかの異常が無かったかなど、保管状態についてヒアリングさせていただくことがあります。保管が適正でなかった場合には、以後も同様のトラブルがおこる可能性がありますので、お客さまとともにどうすれば最適な管理体制を構築できるか考え、プランをご提案します。

トラブルを未然に防ぎ、そして速やかに問題を解決するために

ACFに限らず製品使用時の不具合には必ず何らかの原因があります。それは上記の試験項目にもあるように、ACF自体の不良などが原因であることもあれば、保管状態の問題や生産設備の問題、一緒に使用する他の素材などが原因のこともあります。私たちデクセリアルズは、過去の経験からACF使用にともなうトラブルの発生理由と解決策について豊富なノウハウを持っています。ACFに関することなら、あらゆることにお答えできるパートナーとして、ぜひ当社をご活用ください。

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