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粘着テープの付帯機能とその用途(導電、防水、耐衝撃、遮光、熱伝導)

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固定するだけじゃない、粘着テープの機能   

スマートフォンやタブレットPCに用いられる機能性粘着テープには、部品を固定するだけでなく、数々の特殊な機能が付与されています。導電、防水、耐衝撃、遮光、熱伝導など、機能性粘着テープを用いなければ、最新のデジタル機器を生産するのは不可能といっても過言ではないほどです。

デクセリアルズがデジタル製品向けに生産している機能性粘着テープも、部品の固定という本来の目的のほかに、用途別にさまざまな機能が付帯されています。その代表的な機能を、スマートフォンを事例にいくつか見ていきましょう。

  1. 導電機能
    スマートフォンなどのタッチパネルに現在広く使われているセンサーは「静電容量方式」と呼ばれています。ディスプレイ表面のガラス面の下には、微弱な電流が常に流れている薄い膜があり、人間の指先が触れると、その電気を吸い取ってわずかに電圧が変化します。
    タッチパネルは、その静電容量の変化がどこで起こったかを検知することで、操作位置を特定する仕組みになっています。そのときに問題となるのがノイズ、すなわち電磁波や静電気、基板から発生する必要のない電流などです。デクセリアルズの導電性粘着テープは、電気を通しやすくするため、アルミ箔の上に導電性フィラー(充填材)を配合した粘着層を形成し、タッチパネルや基板を筐体にグラウンド接続。家電製品におけるアースのように発生したノイズを逃すことができます。
  2. 防水耐衝撃機能
    モバイル機器を落とした際、内部の部品が衝撃で壊れたり、水が内部に入って故障するのを防ぐために、スマートフォンの筐体とガラス・カメラ部、タッチパネルの間は、防水機能や衝撃吸収機能をもつ粘着テープで固定されています。
    防水耐衝撃テープは、両面に塗布された粘着剤の間に、「マイクロバルーン」と呼ばれる極微小な中空のプラスチック製の粒を含む層を入れることで、衝撃を吸収します。近年のスマートフォンはディスプレイ面を囲むベゼル(枠)がどんどん狭くなっており、わずか0.5mm幅のテープで固定されている箇所もあります。たったそれだけの幅でも、耐衝撃性と接着性を有し、スマートフォンの故障を防ぐことに大きく貢献しています。

  3. 遮光機能
    スマートフォンのディスプレイの裏側には、バックライトとLCD(液晶ディスプレイ)ユニットがあります。その2つを固定するとともに、隙間から光が漏れないように遮光する役割を果たしているのが、遮光粘着両面テープです。テープの片面は遮光性と隠蔽性に優れた黒色で、反対側の面は高い反射性を持つ白色にすることで、遮光性とディスプレイの輝度を保つ機能を同時に実現しています。
  4. 熱伝導機能
    スマートフォンに用いられるICチップやバックライト、バッテリーは、長時間の使用が続くと高い熱が発生し、熱暴走や故障の原因となります。そこで活躍するのが、熱伝導機能を持った粘着テープです。部品から発生した熱をテープが吸収し、外部に放熱することで温度を下げる効果を実現します。粘着剤は一般に熱に弱い特性を持っていますが、デクセリアルズの開発した熱伝導性両面粘着テープは耐熱性に優れ、120℃の環境下でも使用が可能な製品をラインナップしています。

アクリル系粘着剤だから可能になる機能性粘着テープ

上記で紹介したデクセリアルズの機能性粘着テープの粘着剤は、アクリル系の材料が主要素材となっています。テープの粘着剤には、他にもゴム系、シリコーン系の素材がありますが、アクリル系には「耐熱性、耐候性に優れている」「被着体の選択肢が広い」「価格が比較的安い」などの優れたメリットがあります。

アクリル系の粘着剤の生産方式には、有機溶剤を用いる方法と、紫外線(UV)で硬化させる方法の2つがあります。有機溶剤を用いる方法では、溶剤を乾燥させて揮発させる必要があるため嵩が減ってしまうことから、粘着剤の厚みを出すことが難しいのですが(一般に0.03mm程)、UV製法では乾燥の必要がないため、約2mmと大幅に厚みを持たせることができます。

また有機溶剤を用いる製法の場合は、溶剤乾燥の必要性から、テープの片面ずつしか粘着剤を塗布できませんが、紫外線重合法の場合は中間層も含めた三層を同時に塗布することが可能になります。デクセリアルズはこうしたアクリル系のUV硬化型粘着剤の特徴を生かし、以下のようなさまざまな機能を持つ充填剤(フィラー)を混ぜ込むことで、デジタル製品の製造に求められる多様なニーズにお応えしています。

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